
【目的】
健常人の血漿および赤血球中における、クリルオイルの脂肪酸(オメガ3)推移を評価すること
【方法】
共通の24名の健常人男女(男性12名・女性12名)を対象に、各4週間ずつ(8週のウォッシュアウト期間あり)、クリルオイルと魚油(共に600mgのオメガ3を含む)、そしてコーン油(プラセボ)の3つを用いた。
【結果】
クリルオイルを摂取した期間は、魚油摂取期間と比較して、血漿および赤血球中の、n-3系であるEPAとDHAが、それぞれ有意に増加した。また、血漿および赤血球中の、n-6/n-3比も有意に減少が見られた。
そして、クリルオイルの赤血球中のEPAとDHAの合計は、魚油およびプラセボ(コーン油)と比較して、いずれも有意に増加した。
【考察】
クリルオイルの摂取は、有害事象を伴わず、良い結果を示した。
結果から、n-3系の増加、n-6/n-3比の減少、オメガ3合計の改善において、魚油よりもクリルオイルの方が有効である可能性が示された。