エビデンス集(表紙)
眼

【エビデンス集】眼

【目的】

リン脂質型(クリルオイル)とトリアシルグリセリド型(魚油)の2種類のオメガ3について、ドライアイ症候群(DED)に対する治療効果を評価する


【方法】

60名の軽度から中等度のDED患者を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照臨床試験。
プラセボ(オリーブオイル1500mg/日)、クリルオイル(945mg/日)、魚油(EPA1000mg/日、DHA500mg/日)を90日間投与し、主要評価項目である、(1)涙液浸透圧 (2)DED症状(Ocular Surface Disease Index [OSDI]スコア)の 1 日目から 90 日目までの平均変化を判定した


【結果】

主要評価項目である、90日後の(1)涙液浸透圧は、クリルオイル・魚油の両方で、有意に低下した。(2)DED症状(Ocular Surface Disease Index [OSDI]スコア)は、クリルオイルのみで有意に低下した


【考察】

クリルオイル・魚油のを毎日適量、3ヶ月間摂取することにより、DED患者において、涙の浸透圧を下げ、眼の安定性を増加させることが分かった。
リン脂質を主成分とクリルオイルは、DED の症状の改善と、涙液のインターロイキン 17A の基底値の低下により、さらなる治療効果をもたらす可能性がある。