エビデンス集(表紙)
認知機能

【エビデンス集】認知機能

【目的】

高齢者を対象に、クリルオイルの認知機能への影響を検討


【方法】

精神疾患や脳血管疾患の既往がない、日本の企業を定年退職した60代、70代の健康な男性45名(67.1±3.5歳)を対象に、クリルオイル・魚油(イワシ)・プラセボを投与した。
1日2回、朝食後・夕食後の合計4カプセルを12週間服用し、6週目、12週目に、記憶試験と計算試験を実施中の、大脳皮質のオキシヘモグロビン濃度(脳の活性化を示す指標)の変化を脳波から記録した。


【結果】

記憶試験中の、大脳皮質におけるオキシヘモグロビン濃度の変化は、クリルオイルと魚油で有意に高まった。クリルオイルは、12週時点で、ベースラインの約50%増加、同12週時点の魚油と比べて、約20%高かった。
計算試験中の、大脳皮質におけるオキシヘモグロビン濃度の変化は、クリルオイルのみ有意に増加。12週時点で、ベースラインと比較して約60%増加、同12週時点の魚油と比べて、約50%高まった。


【考察】

本研究で、n-3系PUFAが高齢者の認知機能を活性化させる可能性を示唆した。
特にクリルオイルでは、大部分がリン脂質に取り込まれているため、魚油より効果的であることが考えられる。